Q.アロマ調香師(アロマパルファニスト)の資格を取ろうと思ったきっかけを教えてください
元々は介護士として、アロマを取り入れた介護を実践していました。「香り」には昔から興味があったので、介護の仕事の中で生かそうとアロマセラピストの資格をとったんです。
アロマを取り入れた介護の仕事をする中で、マッサージなどの施術はもちろん良かったのですが、「香り」だけで状態が良くなったり、リハビリを頑張ろうと前向きになる利用者さんに何度もお会いしたんです。そうした姿を目の当たりにして、「香り」の持つ力、その良さに改めて気がついていきました。
『私は「香り」だけでやっていこう』と心が決まり、香りについてもっと学ぼうとアロマ調香師(アロマパルファニスト)の資格を取得しました。
Q.アロマ調香師(アロマパルファニスト)とはどんな資格なのでしょうか?
アロマ調香師(アロマパルファニスト)とは、「アロマを使って香りを創る人」のことです。
50種類以上ある香りを調合し、オリジナルの香りを創ります。
香りの原材料となるアロマは、100%植物由来。フランスやイギリスで作られた、王室にも卸すような価値あるアロマです。
アロマの原材料となる植物には、その一つ一つにに意味があるんです。香水を作る際には、その意味がこもった香り創りをします。
(永田さんが所有されているアロマを熱心に見入る村松産業コーディネーター)
Q.起業するきっかけはどんなものでしたか?
起業の直接的なきっかけは、《第2回志太ビジネスプラングランプリ》に参加したことです。
「香りオンリーでやっていこう」と決め、ビジネスプラングランプリで賞をいただいたことで、自然と《起業》へとつながっていきました。
また、別の話になるのですが、せっかくアロマの資格をとってもそれを生かしきれないでいる方を、それまで度々目にしていたんです。アロマで起業し、私自身の道を作ることで、少しでもそうした方々の選択肢が広がっていけば…、起業した背景にはそんな思いもありました。
Q.ビジネスプラングランプリの後、いざ起業となった時に不安はありませんでしたか?
もちろん、不安はありました。
ありましたが・・・、「やっちゃえ!」という気持ちでした(笑)。
不安はあったけれど、心配したところで仕方ない、「やりたい」という想いの方が大きかったです。
それから、声を掛けてくださったりつないでくださる方が多かったというのも、本当にありがたいことでした。
起業後まもなく女子サッカーチームに香りを提供させていただいたのですが、そのお話も、つないでいただいたご縁によってお受けすることができました。
Q.人とたくさん知り合うと、運もたくさん付いてきますし、それが人脈になるんですね。ビジネスもそうして拡がっていきます。
そうだと思います。私の場合、営業経験も何もなかったのですが、人からご紹介いただいたお話はとにかく聞きに行きました。
ダメになることもありましたが、それでうまくいったことも色々ありました。
ご縁を大切にして、自分の足を使って動くこと、それが本当に大切だと思います。
Q.ご商売を始めて良かったと思う時は、どんな時ですか?
「香り」というものの効果や良さを知っていただけた時です。「香り」は目に見えるものではありませんので、お客様に実際に感じていただくしかないんですね。
だからこそ、お客様ご自身に「香り」の良さを分かっていただけた時は、このお仕事をして本当に良かったと感じます。
Q.永田さんのお仕事のどんな点を、皆さんに知っていただきたいですか?
「香り」で気持ちが変わるんだ、こんなに心が豊かになるんだということを、皆様に知っていただけたら嬉しいです。
人間が生きていく上で、嗅覚はとても大切な感覚です。嗅覚が機能しなくなったら、味覚までなくなってしまいます。
そのくらい大切な感覚ですから、アロマの香水をつけることによって心も豊かになり、前向きな気持ちになれるんだということをぜひ知っていただきたいです。
Q.アロマには、働く人に役立つような、学術的に裏付けされた効果というのはありますか?
はい、あります。アロマの香りによってやる気が高められるというのは、科学的に立証されています。アロマの香りを嗅ぐと前向きな気持ちになるというのは感覚的なものではなく、実は学術的に裏付けされたことなんです。
ところが最近、ちょっと逆転の発想をして、ある香水を新しく創りました。
「何もしたくなくなる香り」です(笑)。
日本人って本当に働き者ですよね。一生懸命頑張る人ほど、休むことに罪悪感を感じてしまいがち。そうした方々が少しの間だけでも、すべての細胞を休めてリセットするような効果がある香りなんです。
普段とても頑張ってらっしゃる方が、短い間でも手を休めることができるような、そんな香りです。
(ここで村松産業コーディネーター、スタッフもその香りを試させていただく)
(香りを嗅いで、一同が突然ほうぅっと安らぐ)
まさにこの瞬間です。このお仕事をして良かったと思うのは(笑)。
Q.永田さんの最近のご活動についてお聞かせください
個人のお客様への香り作りを始め、《空間の香り作り》にも力を入れています。
今年に入って『藤枝パークインホテル』様でアロマエアスタイリングをさせていただく機会を頂戴しました。その他の店舗・施設などでも空間の香り創りをさせていただいています。
今年4月から開催された『藤枝おんぱく』では、藤枝をイメージした香り創りのプログラムを担当させていただきました。
また、7月にはベビーマッサージ・食育サロン【MERGE】主宰の三輪早苗さんと《キラ☆ママ プロジェクト》のスペシャルイベントを行いました。総勢50名のママ&赤ちゃんと、とても素敵なひと時を過ごすことができました。
Q.エフドアへは長い期間通われたのでしょうか?
エフドアへは、志太ビジネスプラングランプリへの参加に向けて通い始めました。平成26年の10月あたりでしょうか。
そこでアドバイスをいただいたことが、今の自分にとって本当にためになりました。
当時はまったくのゼロからのスタートでしたので、商売の始め方なんて何も分かっていませんでした。その状態でたくさんのアドバイスをいただけたことは本当に大きかったです。
Q.今後エフドアを利用される方々に一言お願いします。
ビジネスを始めたい。でも何をどうしていいのか分からない。そうした状況の方はまずエフドアへ行ってみたら良いのではないでしょうか。
自分の中でまとまっていないことでも、人に話すと整理できたりするものです。それに、エフドアの利用料は無料ですし(笑)。
Q.それでは、これから起業しようと考えている方々へ一言お願いします。
ともかく行動を起こしてみること。それが一番大事だと思います。考えても実際に動いてみなければ本当の効果は分かりません。
とにかく動いて、つながりを増やしていくことが大切ではないでしょうか。
Q.最後に、永田さんのご自身の今後の展望について聞かせてください。
これまでの個人のお客様への香り作りに加え、これからは《空間の香り作り》にもっと力を入れていきたいと考えています。
例えば、レストラン。食べ物を提供する場所である以上、香りにはとても気を使う所です。
でも実は、香りと食べ物ってとても合うんです。食べ物をよりおいしく感じることのできる香り作りもできます。
日本では昔から笹の葉寿司や、檜の香りなど、香りとのつながりが深い食文化を培ってきました。洋食においても「ポークのオレンジソース掛け」などのメニューがありますが、ほのかにオレンジの香りが漂う空間で豚肉をいただくと、いつも以上においしく感じることが分かっています。
レストランはもちろん、ホテルや企業のロビーなど、その空間に合い、かつそこにいる方々が気持ち良く過ごせるような香り作りをしていきたいです。
また、《スポーツとアロマ》を掛け合わせていくことにもこれから力を入れていきたいです。
《スポーツとアロマ》はアロママッサージとして取り入れられることは増えてきていますが、私は【香り】そのものでスポーツをする方達の心のお役に立ちたいと考えています。
実はこの度、ご縁があって藤枝東高校サッカー部様に香りを取り入れていただくことになったのですが、その際より強くこの想いを感じました。
長谷部誠選手もイチロー選手も、一流アスリートは香りを取り入れて心を操作しています。
【香り】を取り入れることで、スポーツ選手の皆様の心を良い状態に保っていただけたら…、そのお力添えができたら本当に嬉しく思います。
~インタビューを終えて~
今後もどんどん活動の場を広げられる永田さんのご活躍を、永田さんのホームページ・ブログ等でぜひご確認ください。
お店情報【One’s Aroma】
住所:藤枝市
連絡先:お問合せはこちらまでどうぞ。
今回はご多忙な中お時間をいただき、永田さんのサロン『One’s Aroma』にてお話を伺いました。アロマ調香師になろうと思った経緯や、起業のきっかけ、エフドアの利用方法、また今後の展望等についてじっくりお話を伺いました。